公務員家庭が不動産投資を選んだ理由【扶養・障害手当を守りながら資産形成】

不動産投資を選んだ理由by公務員の夫&専業主婦

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「お金を増やしたい。でも夫の扶養から外れたくない。娘の障害手当も守りたい」
我が家は、地方公務員の夫・専業主婦の私・子ども3人の5人家族です。うち子ども1人(長女6歳)が、知的障害者です。
資産形成を考え始めたとき、この三つの条件をすべてクリアする方法が見つからず、長い間悩み続けました。

そしてようやくたどり着いた答えが、「不動産投資×専業主婦である私名義の法人設立」という組み合わせでした。

この記事では、なぜ私たちが株式投資でもFXでもなく不動産投資を選んだのか、そして「扶養・配偶者控除・障害手当の所得制限」という三つの壁をどうやって乗り越えたのかを、体験談とともに詳しく解説します。同じような状況で悩んでいる方に、少しでも参考になれば嬉しいです。

目次

私たちの家族構成と抱えていた悩み

まず、我が家の状況をお伝えします。

  • :公務員(副業は原則禁止)
  • :専業主婦(夫の共済組合の扶養内)
  • :知的障害があり、所得制限のある公的障害手当を複数受給中

夫の収入はありがたいことに安定していますが、それだけでは将来への不安はぬぐえません。老後資金、娘の将来的なケア費用、万が一夫に何かあったときのこと……。「私も何か収入源を作りたい」と強く思うようになりました。

ところが、「収入を作る」と簡単に言っても、我が家には無視できない制約がありました。

  • 私に所得が発生すると、夫の配偶者控除(最大38万円)がなくなる可能性がある
  • 年収が一定額を超えると、夫の共済組合の扶養(健康保険・年金)から外れる
  • 娘が受けている複数の障害手当には所得制限があり、私の収入によっては支給が止まる

これらの制約をすべてクリアしながら資産形成できる方法は何か――。そう考え続けた末に見つけたのが、不動産投資と法人化の組み合わせでした。

最初に検討した資産形成の選択肢

不動産投資にたどり着く前に、いくつかの選択肢を真剣に考えました。

株式投資・NISA

株式投資は手軽に始められますが、配当金や売却益は「配当所得」や「譲渡所得」として私個人の所得になります。利益が大きくなるほど所得が増え、配偶者控除の壁(年間所得48万円以下)を超えるリスクがあります。また、娘が受けている障害手当の所得制限に引っかかる可能性もあります。

NISAは非課税枠があるものの、大きなリターンを狙うにはそれなりのリスクと向き合う必要があります。老後の資産形成として積立NISAは継続しつつも、それ単体で資産形成するには、最低15年以上積立を続ける必要があり、レバレッジも効かないため、爆発力に乏しく、解決策にはなりませんでした。

パートや在宅ワーク

パートや在宅ワークは給与所得として計上されるため、「103万円の壁」「130万円の壁」を常に意識しながら稼ぐ必要があります。娘の世話や家事と両立しながら、収入の上限を気にして働き続けることへのストレスも大きく、長期的な解決策とは感じられませんでした。

不動産投資(個人名義)

不動産投資の家賃収入は「不動産所得」として私個人に入ります。個人名義で始めると、やはり所得が増えて扶養・配偶者控除・助成金の問題が出てきます。規模が大きくなればなるほど所得税の税率も上がります。

「どれも制約があって難しい……」と壁にぶつかり続けたとき、ふと気づいたのが「法人を作れば、個人の所得を発生させずに資産を運用できるのでは?」という視点でした。

私たちが選んだ解決策:不動産投資×妻名義の法人設立

私が選んだのは、妻(私)名義で株式会社を設立し、その法人で不動産を取得して家賃収入を得るというスキームです。

最大のポイントは、役員報酬・給与・賞与をいっさい発生させないということ。

「それで生活費はどうするの?」と思われるかもしれません。答えは、法人の経費として認められる支出を活用することで、実質的な生活コストの一部を法人に負担させるしくみを作ることにあります。

「役員報酬ゼロ・経費フル活用」というしくみ

法人が経費として計上できる主な支出には、以下のようなものがあります(事業との関連性が必要です)。

  • 事務所家賃・家賃按分:自宅の一部を法人の事務所として使用すれば、家賃の一定割合が経費になる
  • 通信費:スマートフォン・インターネット料金
  • 車両費:物件視察などに使う車のガソリン代・保険・車検
  • 旅費・交通費:物件調査や打ち合わせのための交通費・宿泊費
  • 書籍・セミナー費:不動産投資・経営に関する書籍や勉強会
  • 法人保険:法人を受取人とする生命保険(経費性のある商品に限る)

もちろん、すべての生活費が経費になるわけではありません。あくまで事業との合理的な関連性が必要です。しかし、適切に活用することで生活コストの一部を法人が実質的に負担してくれるようになります。

そして、法人が成長して内部留保や物件数が増えてきたら、将来的には役員報酬を設定して自分の収入にすることもできます。ただし、そのタイミングでは扶養・助成金の問題を再度検討する必要があります。今の段階は「法人を育てる期間」と割り切り、役員報酬なし・経費活用のフェーズで運営しています。

夫の共済組合の扶養から外れない理由

公務員の夫が加入する共済組合の被扶養者(健康保険・年金の3号被保険者)に認定されるためには、年収が130万円未満であることが基本条件です(共済組合によって細部の基準は異なります)。

私が代表社員を務める法人から給与も役員報酬も受け取らないため、私個人の年収はゼロです。

法人の売上や利益はあくまで「法人のもの」であり、私個人の収入にはなりません。そのため、夫が加入する共済組合の扶養認定を受け続けることができます。

ただし一点、注意が必要です。法人の代表社員でありながら無報酬であることについて、共済組合の窓口に事前に相談・申告しておくことをおすすめします。組合によっては確認を求められることがありますので、透明性を持って対応することが大切です。

配偶者控除(最大38万円)を守れる理由

配偶者控除を受けるには、配偶者の合計所得金額が48万円以下である必要があります(配偶者特別控除は48万円超133万円以下で段階的に控除額が減少します)。

役員報酬・給与をゼロにすることで、私個人の所得は発生しません。不動産収入も個人名義ではなく法人名義で受け取るため、私個人の合計所得金額はゼロになります。

結果として、夫は満額の配偶者控除(所得税38万円・住民税33万円の所得控除)を受け続けられます。これは税負担の面でも大きなメリットです。

障害のある娘への障害手当を守れる理由

娘が受けている助成金・手当の多くには所得制限があります。代表的なものを挙げると:

  • 特別児童扶養手当:受給者(保護者)の所得が制限額を超えると支給停止
  • 障害児福祉手当:本人または扶養義務者の所得制限あり
  • 自治体独自の障害関連助成金:多くが所得制限を設けている

これらの所得制限は、個人・世帯の所得(給与・不動産所得・事業所得など)をもとに計算されます。

私が役員報酬を受け取らない限り、私個人の所得はゼロです。法人の売上・利益は個人所得には含まれません。そのため、所得制限による助成金の打ち切りを心配せずに済むのです。

娘の将来を考えると、この助成金が継続して受け取れることは非常に重要です。資産形成をしながら、娘のセーフティネットも守れる――これが私たちにとって不動産×法人化を選んだ最大の理由のひとつです。

公務員家庭だからこそ不動産投資が向いている理由

実は、公務員の配偶者が不動産投資をすることにはいくつかのアドバンテージがあります。

①ローン審査に有利

夫が公務員であることは、金融機関からの信用評価が高くなります。不動産投資ローンを組む際、夫名義や夫の属性が審査に好影響を与えることがあります(法人名義でローンを組む場合は別途審査になりますが、代表者の属性として参考にされます)。

②夫の収入という安定したベースがある

法人の収益が安定するまでは時間がかかります。その間も夫の安定した公務員収入があることで、焦らず長期的な視点で不動産経営に取り組めます。

③夫の副業禁止規定に抵触しない

公務員は国家公務員法・地方公務員法により、原則として副業が禁止されています。しかし今回の法人は妻(私)名義で設立するため、夫が役員や従業員になるわけではありません。夫はあくまで本業の公務員として勤務し続けます。

ただし、夫が法人の役員に就任したり、実質的な経営に関与する場合は問題になる可能性があります。詳しくは所属機関や人事担当部署に事前に確認することをおすすめします。

法人設立はオンラインで完結できる時代

「法人設立」と聞くと、難しそうで専門家に頼まないといけないイメージがあるかもしれません。でも今は、オンラインで書類作成から申請まで完結できるサービスがあります。

私が実際に使ったのはマネーフォワード クラウド会社設立です。法律の知識ゼロの専業主婦でも、画面の指示に従うだけで書類が完成しました。司法書士への委託もサービス内で完結でき、自宅から一歩も出ずに法人登記を済ませることができました。

同様に、弥生会社設立もサポートが手厚いと評判のサービスです。チャットや電話で専門スタッフに相談しながら進められるため、「誰かに聞きながらやりたい」という方に特に向いています。

どちらのサービスも書類作成は完全無料で、電子定款に対応しているため印紙税4万円が節約できます。どちらが自分に合っているか詳しく比べたい方は、こちらの比較記事も参考にしてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 妻名義で法人を作るだけで、本当に夫の扶養に入ったままでいられますか?

A. 法人から給与・役員報酬・賞与を受け取らない限り、私個人の所得はゼロになります。ただし、共済組合によっては法人代表者への確認を行う場合があります。事前に所属の共済組合に「無報酬の代表社員として法人を設立する予定」と相談しておくことをおすすめします。

Q. 夫が公務員でも不動産投資は問題ありませんか?

A. 今回のケースは妻名義の法人であり、夫は関与していません。夫が直接不動産を個人名義で所有する場合は「一定規模以下の不動産経営は副業に当たらない」との解釈が一般的ですが、詳細は所属機関に確認してください。

Q. 法人を設立すると、社会保険料が発生しませんか?

A. 法人の代表者であっても、役員報酬がゼロであれば社会保険の加入義務は発生しません(厳密には「報酬なし」の場合は被保険者資格を取得しないとされています)。そのため、夫の共済組合の扶養に入り続けることができます。

Q. 法人の利益はどうやって使えばいいですか?

A. 法人の利益は内部留保として法人内に蓄積するか、新たな不動産購入の資金に充てることができます。将来的に役員報酬を設定する場合は、その時点での扶養・所得制限への影響を改めて試算することが重要です。

まとめ:三つの壁を乗り越えた私たちの選択

公務員の夫と専業主婦の私、そして障害のある娘という家族構成で資産形成を考えたとき、私たちが行き着いた答えは「専業主婦である私名義で法人を設立し、不動産投資で家賃収入を得る」というスキームでした。

  • ✅ 役員報酬ゼロ → 個人所得ゼロ → 夫の扶養から外れない
  • ✅ 個人所得ゼロ → 配偶者控除(最大38万円)を維持できる
  • ✅ 個人所得ゼロ → 娘への障害手当の所得制限に引っかからない
  • ✅ 法人の経費活用 → 生活コストの一部を法人が実質負担
  • ✅ 公務員の夫の安定収入 → 焦らず長期的に運営できる

もちろん、この方法がすべての家庭に最適というわけではありません。税務・法務の詳細については、税理士や社会保険労務士などの専門家に相談することを強くおすすめします。また、共済組合や自治体の助成金については、それぞれの窓口に直接確認してください。

それでも、「扶養を守りながら資産形成したい」「子どもの助成金を失いたくない」と悩んでいる方に、この方法が一つの選択肢として届けば嬉しいです。

法人設立を検討している方は、まずオンラインサービスで無料で書類を作成してみることから始めてみてはいかがでしょうか。私が実際に使ったマネーフォワード クラウド会社設立と、サポートが手厚い弥生会社設立、どちらも無料で始められます。

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この記事を書いた人

都内在住の40代専業主婦です。障害児育児をしながら、株式会社を設立し、不動産賃貸業を始めました。

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