こんにちは。専業主婦から不動産賃貸業にチャレンジしている、しゅふ不動産です。
「不動産投資を始めたいけど、個人でやるべき?法人化すべき?」と悩んでいませんか?
私は2024年、専業主婦でありながら株式会社を設立し、法人名義で不動産賃貸業を始めました。夫は国家公務員で副業禁止、私はほぼ無収入。こんな状況でも、法人化を選んだのには明確な理由があります。
この記事では、私が法人化を選んだ経緯・理由を実体験をもとにわかりやすく解説します。「個人事業か法人か迷っている」「専業主婦でも法人化できる?」という方のヒントになれば幸いです。
この記事でわかること
- 専業主婦が不動産賃貸業を法人化した具体的な理由
- 個人でやろうとして断念した2つのパターン
- 不動産賃貸業を法人化する主なメリット・デメリット
- 個人 vs 法人の比較表
正直、最初は「法人なんて大げさ」と思っていました
不動産賃貸業を始めようと決めたとき、最初に考えたのは「まずは1棟、個人で試してみよう」ということでした。
法人設立には登録免許税などで最低でも15〜25万円ほどかかります。毎年の税理士費用、法人住民税(赤字でも年間約7万円)…。「たった1棟のためにそこまでする必要があるの?」と感じていたのは事実です。
ところが、家計全体を見直してシミュレーションを重ねるうちに、個人では始められない現実が見えてきました。
個人でやろうとして断念した2つのパターン
パターン①:夫(国家公務員)が副業として行う
夫は国家公務員です。公務員の副業は原則禁止されており、不動産投資についても一定の条件を超えると「営利企業への従事等」に該当し、許可が必要(もしくは禁止)となります。
具体的には、以下のいずれかに該当すると問題になる可能性があります。
- 家賃収入が年間500万円以上
- 管理戸数が10室以上
- 駐車場が50台以上
1棟目なら大丈夫かもしれませんが、将来的に規模を拡大すれば確実に問題になります。キャリアリスクを考えると、夫名義でやることは現実的ではありませんでした。
パターン②:専業主婦の私が個人事業主として行う
では私が個人事業主として行う場合はどうか?こちらには別の問題がありました。
現在、私は夫の扶養に入っています。個人事業主として家賃収入を得ると、所得が一定額(合計所得48万円)を超えた時点で扶養から外れます。扶養を外れると夫の配偶者控除(最大38万円)がなくなり、手取りが大きく減ります。
また、私の所得が増えるにつれて住民税・国民健康保険料の負担も増加。さらに不動産所得は総合課税のため、所得が増えれば増えるほど税率が上がっていきます。
「収入は増えているのに、手取りが増えない」という状況になる可能性が高く、個人事業主としての開業も断念しました。
法人化を選んだ理由:メリットが圧倒的に大きかった
2つのパターンを検討した結果、法人設立一択という結論に至りました。法人化には以下のメリットがあります。
メリット① 所得分散で節税できる
法人にすると、私(代表取締役)と夫(役員)に役員報酬を分散して支払うことができます。所得を分散すると、累進課税の影響を抑えられ、全体の税負担を下げることが可能です。
また、役員報酬には給与所得控除(最低55万円)が適用されるため、個人の不動産所得よりも課税ベースを小さくできます。
メリット② 経費の範囲が広がる
法人では、個人では経費にしにくい費用も法人の経費として計上できるようになります。
- 出張・視察にかかる交通費・宿泊費
- 不動産投資の勉強のためのセミナー参加費・書籍代
- 法人用の生命保険料(一部損金算入可能)
- 自宅の一部を事務所として使う場合の家賃(地代家賃)
メリット③ 社会的信用度が上がり融資を受けやすくなる
個人よりも法人のほうが、金融機関からの融資審査で有利になるケースがあります。特に規模を拡大して複数棟を保有したい場合、法人格があることでビジネスとしての信頼性を示せます。
1棟目は現金購入でしたが、2棟目以降は融資活用を検討しています。その布石として、早い段階から法人の実績を積んでおくことが重要だと考えました。
メリット④ 損失の繰越期間が個人より長い
個人事業の赤字繰越は3年ですが、法人は最大10年繰り越せます。修繕費や空室期間が重なって赤字になった場合でも、長期間にわたって損失を活用できるのは大きなメリットです。
メリット⑤ 将来の事業承継・相続に有利
不動産を法人で保有していると、将来子どもに事業を引き継ぐ際に株式の贈与・相続という形で承継できます。不動産そのものを相続するよりも手続きがシンプルになる場合があります。
デメリット・注意点も正直に書きます
デメリット① 設立コストと維持費用がかかる
株式会社の設立には登録免許税15万円+定款認証費用など、最低でも20〜25万円程度かかります(合同会社なら約10万円)。また毎年の法人住民税均等割(約7万円)は赤字でも発生します。
デメリット② 税理士費用が必要になる
法人の確定申告は個人よりもはるかに複雑です。税理士に依頼する場合、年間20〜40万円程度の顧問料・申告費用が発生します。これは法人運営の固定コストとして必ず見込んでおく必要があります。
デメリット③ 事務作業が増える
法人は個人と比べて書類作成・保管の義務が多くあります。議事録・決算書・各種届出など、経営管理の手間が増えます。会計ソフト(私はマネーフォワードクラウド会計を使用)の活用が必須です。
デメリット④ 規模が小さいうちは節税効果が限定的
年間の家賃収入が少ない段階では、法人化のコストが節税メリットを上回る場合があります。一般的に課税所得が500〜700万円を超えたあたりから法人化の節税効果が大きくなると言われています。私の場合は将来的なスケールを見越して、最初から法人化を選択しました。
個人 vs 法人 比較表
| 項目 | 個人(事業主) | 法人(株式会社) |
|---|---|---|
| 設立コスト | なし | 20〜25万円程度 |
| 維持費(最低限) | なし | 年間7万円〜(均等割) |
| 税率 | 累進課税(最大45%) | 法人税(実効税率約23〜35%) |
| 所得分散 | できない | 役員報酬として分散可能 |
| 経費の範囲 | 比較的狭い | 比較的広い |
| 赤字繰越 | 最大3年 | 最大10年 |
| 社会的信用 | 低め | 高い |
| 事務負担 | 少ない | 多い |
| 融資のしやすさ | 個人属性に依存 | 法人実績が使える |
法人設立には「マネーフォワード クラウド会社設立」を利用
株式会社の設立手続きは、マネーフォワード クラウド会社設立を使いました。必要書類の作成から公証役場・法務局への提出まで、画面の指示通りに進めるだけでスムーズに完了できました。
設立後の会計・給与計算も同じマネーフォワードのサービスで一元管理できるため、経理業務の効率化にも繋がっています。
よくある質問(FAQ)
Q. 専業主婦でも法人を設立できますか?
A. はい、できます。日本では収入がなくても株式会社・合同会社を設立することができます。私自身、専業主婦の状態で株式会社を設立し、代表取締役に就任しました。ただし、役員報酬を受け取る場合は扶養の範囲に注意が必要です。
Q. 法人化するタイミングはいつがベストですか?
A. 一般的には「最初から法人化する」か「個人で始めて所得が500万円を超えたら法人化する」の2つのパターンがあります。私のように初めから規模拡大を前提にしている場合や、個人で始められない事情がある場合は、最初から法人化するのが合理的です。
Q. 合同会社と株式会社はどちらがいいですか?
A. 設立コストは合同会社(約6〜10万円)のほうが安いです。ただし、社会的知名度・信用度は株式会社のほうが高く、融資や取引先への対外的なイメージを重視するなら株式会社が有利です。私は将来の融資活用を見越して株式会社を選びました。
まとめ:専業主婦こそ法人化を検討すべき理由
私が不動産賃貸業を法人でスタートした理由をまとめます。
- 夫が国家公務員のため、副業禁止ルールに抵触するリスクがあった
- 個人事業主として始めると扶養を外れ、世帯手取りが減少する可能性があった
- 将来の規模拡大を見越して、早い段階で法人の実績を積みたかった
- 所得分散・経費拡大などの節税メリットを最初から享受したかった
「専業主婦が会社を作る」と聞くと大げさに聞こえるかもしれませんが、実は専業主婦だからこそ法人化が合理的な場合があります。ぜひ税理士やFPに相談しながら、自分に合った形を検討してみてください。
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