子どもの将来のための資産形成に不動産賃貸業を選んだ理由【専業主婦が解説】

子どものための不動産賃貸業

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「この子が大人になったとき、私たちはそばにいられるだろうか」
障害のある娘を持つ親として、この不安は頭から離れません。老後の自分たちの生活費、そして娘のケアにかかる費用――どちらも準備しなければならないのに、普通の資産形成では「所得制限」という壁に何度もぶつかりました。
この記事では、私が子どもの将来のために不動産賃貸業(法人)を選んだ理由を、実体験とともに解説します。障害のある子どもへの備えをメインに、教育費・独立資金など子ども全般の将来資金形成についても触れながら、なぜ株やNISAではなく不動産賃貸業に行き着いたのかをお伝えします。

目次

子どもの将来に必要なお金、正直に考えてみた

まず、「子どもの将来のためのお金」というとき、具体的に何が必要なのかを整理してみます。

一般的な子どもにかかる将来費用

子どもが生まれてから社会人として独立するまでにかかる費用は、進路や環境によって大きく異なりますが、目安として次のような金額が挙げられます。

  • 教育費:幼稚園〜大学まで公立中心で約1,000万円、私立中心だと2,000万円超になることも
  • 独立資金・結婚支援:自動車、引越し費用、結婚式費用など数百万円単位
  • 緊急時のバックアップ:就職後に困ったときの生活費サポートなど

これらに加えて我が家には、障害のある娘特有の課題があります。

障害のある子どもにかかる費用と、所得制限の壁

娘には知的・身体的な障害があり、現在は複数の公的助成金・手当を受給しています。これらには所得制限が設けられており、世帯収入(または私個人の収入)が一定額を超えると、受給が停止・減額されてしまいます。

たとえば障害児福祉手当、特別児童扶養手当、自治体独自の医療費助成などは、受給者や扶養義務者の前年所得が審査されます。私がパートや在宅ワークで収入を得れば得るほど、娘が受けている支援が削られていくという矛盾した構造があるのです。

そして将来的には、娘が成人した後のグループホーム費用、日中活動の利用料、介護サービス費、そして私たち親が亡くなった後の生活費と財産管理のしくみ――これらを準備していかなければなりません。

「私が収入を増やせば娘の助成金が減る。でも、娘の将来のためにお金を増やしたい」

この矛盾をどう解決するかが、私の資産形成の出発点でした。

最初に試みた資産形成の手段と、その限界

積立NISA・株式投資

NISAは非課税という点で魅力的です。ただし、配当収入や売却益は私個人の所得として計上され、それが累積すると所得制限のラインに影響が出てきます。また、株価は市場の影響を受けるため、娘の将来に使うお金として「必ず〇〇万円ある」という確実性が担保しにくいという点も気になりました。

保険・学資保険

保険は守りとしては有効ですが、資産を「増やす」手段としては利回りが低く、インフレに対応しきれません。加入した保険はそのまま続けつつも、これを主軸にすることはできないと判断しました。

パート・在宅ワークで収入を増やす

収入を増やすこと自体は正しいですが、前述のとおり私の収入増が娘の助成金に直撃します。また、娘のケアや通院同行などで時間の制約も大きく、安定して働き続けることが難しい面もありました。

なぜ「不動産賃貸業×法人」を選んだのか

いくつかの手段を検討した末にたどり着いたのが、合同会社を設立して、法人名義で不動産賃貸業を行うというスキームです。この方法を選んだ理由は、大きく3つあります。

理由① 私個人の所得を発生させずに資産を積み上げられる

法人が家賃収入を得て、役員報酬を出さなければ、私個人の所得はゼロのままです。所得がゼロであれば、娘の障害関連の助成金・手当の所得制限に引っかかりません。夫の配偶者控除・扶養も維持できます。

家賃収入は法人の中に積み上がり、法人口座の残高や不動産という形で資産が育っていきます。私個人の「収入」にはならないけれど、法人という器の中で着実にお金が増えていくイメージです。

理由② 安定したキャッシュフローが長期にわたって続く

株式投資と違い、不動産賃貸業は入居者がいる限り毎月定額の家賃収入が入ります。市況に左右されにくく、「今月いくら入るかわからない」という不安が少ないのが特徴です。

娘の将来のケア費用は毎月コンスタントに発生します。月々安定した収入が法人に入ってくることは、娘の生活を支える財源として非常に相性が良いと感じています。

理由③ 法人の資産を娘の将来に引き継ぐしくみが作れる

法人(合同会社)の持分は、将来的に娘(またはその後見人)に譲渡・引き継ぐことができます。私たち親が亡くなった後も、法人が保有する不動産から家賃収入が生まれ続けることで、娘の生活費の一部を賄えるしくみを作ることが目標です。

遺産として現金を残すよりも、「稼ぎ続ける仕組みそのもの」を引き継いでもらう方が、娘の長期的な生活を守れると考えています。これが、不動産賃貸業×法人を選んだ最大の理由です。

障害のない子どもの将来資金としても有効な理由

我が家には障害のある娘しかいませんが、不動産賃貸業×法人は、一般的な子どもの教育費・将来資金の準備としても有効な手段です。

  • 教育費の積み立て代わり:毎月の家賃収入を法人内に蓄積し、必要なタイミングで教育費に充当できる
  • インフレへの対応:不動産は物価上昇とともに資産価値・賃料が上がる傾向があり、現金のみの貯蓄よりインフレに強い
  • 親の所得を増やさずに資産を育てる:子どもの奨学金審査や教育給付金にも親の所得が関係することがあるため、法人スキームで個人所得を抑えながら資産を増やすことは有利に働くことがある
  • 法人から子どもに出資・雇用もできる:将来的に子どもが大学生・社会人になった際、法人でのアルバイト雇用や出資参加など、さまざまな関わり方を選べる

不動産賃貸業×法人のリアルな注意点

メリットばかり伝えても不誠実なので、実際に取り組んで感じた注意点もお伝えします。

① 最初の物件取得に自己資金が必要

法人設立直後は実績がないため、融資を受けるには自己資金と代表者保証が必要になります。ある程度の元手がないとスタートできない点は、株のつみたて投資と比べたときのハードルの高さです。

② 管理の手間と空室リスク

入居者の管理、修繕対応、空室期間中の収入ゼロといったリスクがあります。管理会社に委託することで手間は大幅に減らせますが、委託費用が収益を圧迫することもあります。

③ 法人の維持コストがかかる

法人は赤字でも年間最低7万円程度の法人住民税がかかります。税理士費用も年間数十万円になることがあります。収益規模が小さい初期は、このコストが重く感じることがあります。

法人設立にかかる費用の詳細は法人設立の費用はいくら?株式会社・合同会社を徹底比較にまとめています。

第一歩は「法人設立」から。マネーフォワード クラウド会社設立が便利でした

不動産賃貸業×法人を始めるには、まず法人(合同会社または株式会社)を設立することが最初のステップです。「法人設立って難しそう……」という印象があるかもしれませんが、私は「マネーフォワード クラウド会社設立」を使って、自宅にいながら書類作成から登記申請まで完了させることができました。

専業主婦でパソコン操作に自信がない方でも、画面の指示に従って入力していくだけで定款・登記申請書類が自動生成されます。司法書士への委託もサービス内で完結できるため、法務局へ自分で行く手間もありません。

私が実際にマネーフォワード クラウド会社設立を使った体験談はマネーフォワード クラウド会社設立レビューで詳しく書いています。設立の手順全体については専業主婦が会社を設立した全手順もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. 障害のある子どもへの助成金は、法人スキームでも守れますか?

A. 役員報酬をゼロにする前提であれば、私個人の所得は発生しないため、所得審査のある助成金・手当への影響を抑えることができます。ただし助成金の種類や自治体によって審査基準が異なります。事前に担当窓口や税理士に確認することをおすすめします。

Q. 子どもが障害者でない場合にも、法人不動産賃貸業は有効ですか?

A. 有効です。所得制限の問題がない場合でも、インフレに強い安定収益・節税効果・将来的な資産承継のしやすさという点で、子どもの将来資金を準備する手段として有力です。ただし元手・管理の手間・空室リスクなどを十分に理解したうえで取り組む必要があります。

Q. 法人の資産を将来、子どもに引き継ぐことはできますか?

A. 合同会社の場合、持分(出資比率)を贈与・譲渡することで法人の支配権を子どもに移すことができます。障害のある子どもの場合は成年後見人・信託などの制度と組み合わせることで、親亡き後も法人が機能し続けるしくみを設計することが可能です。専門家(弁護士・司法書士・税理士)との連携が重要です。

Q. 不動産賃貸業は専業主婦でも一人で始められますか?

A. 法人設立自体は一人でできます。物件選定・融資・管理については専門家や管理会社のサポートを借りながら進めるのが現実的です。私自身も最初はわからないことだらけでしたが、一つひとつ調べながら進めました。

まとめ:子どもの将来のために「稼ぎ続ける仕組み」を作る

子どもの将来のためにお金を準備する方法はいくつかありますが、私が不動産賃貸業×法人を選んだ理由を改めてまとめます。

  • 役員報酬ゼロにすることで私個人の所得をゼロに保ち、障害助成金・配偶者控除・扶養を守れる
  • 毎月の家賃収入という安定したキャッシュフローが、娘の将来費用の財源になる
  • 法人の持分・不動産資産を親亡き後も娘に引き継げるしくみが設計できる
  • 障害のない子どもにとっても教育費・独立資金の積み立てとして有効

「収入を増やしたいけど、助成金が減るのが怖い」「子どもの将来が心配だけど、何から始めればいいかわからない」という方に、少しでもヒントになれば嬉しいです。

法人不動産賃貸業の詳しいメリット・デメリットは不動産賃貸業を法人化するメリット・デメリット完全ガイドで、私たちが不動産投資を選んだ理由全般は公務員の夫と専業主婦の私が不動産投資を選んだ理由でも解説しています。

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この記事を書いた人

都内在住の40代専業主婦です。障害児育児をしながら、株式会社を設立し、不動産賃貸業を始めました。

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